喪主は妹の息子が勤めた。
告別式には、その息子の友達も、1人、また1人と弔問に訪れた。
妹は、亡くなる前に自分の告別式の場を想定し、その1人1人に言葉を遺し、長男に託していたのだ。
「お母さんが○○と言っていました」
自分が逝くことを踏まえた上で、ひとりひとりに別れの言葉を遺すとは…。
僕には妹が2人いる。そのもう1人の妹も、鹿児島から訪れた。
「子供の頃は、甘えん坊だったのに…。あれにはびっくりした。」
鹿児島に戻って、そのことを両親にも伝えた。
「妹だけど、尊敬に値する人だった」
それに対し、母はこう言った。
「私が生んだ娘だけど、私も尊敬する」
長野で見てきたの妹の様子を、ただそのまま両親に伝えれば、それでよかった。
妹よ、ありがとう。
ほんとうにありがとう。
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