介護の勉強を始めてから約半月が過ぎた。
月曜日から金曜日の朝から夕方まで、ひとつの部屋に同じメンバー20人が顔を揃え、いつも決まった席に着く。そして同じ本を開き、50分ずつ6時限からなる講義を受講する。こういう時の過ごし方は、高校時代以来、実に35年ぶりのことだ。
高校時代までとの相違は、クラスメイトの年齢や職歴に幅があること。20代から50代まで、それぞれに異なった人生を辿ってきた人々が、県内各地から同じところに集まってくる。
雑談をしてみると、その内容は意外性に富んでいて面白い。休憩時間のたびに席を離れ、外の景色を眺めつつ、屈伸運動をしながら、あれこれとおしゃべりをする。本を開いて新しい知識を身につけることもそうだが、こちらもまた大きな楽しみのひとつになっている。
教室後部の窓から見える風景。

雲がゆらゆらと柔らかい感じ。
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久々にホワイトボードの板書を書き写したりしているが、視力の衰えに悩まされた。目を凝らしても読み取れない箇所があちこちにあり、隣の方のノートを覗かせていただくことが再三に渡った。
そんなわけで、生まれて初めて眼鏡を作ることにした。かつて「2.0」を誇った視力は、「0.6」まで落ちていた。主な症状は近視。そこに乱視と老眼が少しずつ入っているとのこと。
「メイン・ディッシュは近視です。」
眼鏡屋さんはそう言った。
どうやら、客の弱視の症状が「ご馳走」のように見えるらしい(笑)
初めて眼鏡をかけて板書を見たとき、文字がくっきり見えることが嬉しかった。ストレスが減り、気分もリラックス。それまで、目に起因する奇妙な緊張に支配されていたことに気づかされた。
来週からは、実技(基本介護技術)が始まる。
月曜日は、まずベッドメイキング。朝から夕方までずっとそれだけを学ぶのである。クラスメイト全員が、その道の達人になることを目指すわけだ。
各々教科書とノートに向かっていたこれまでと違って、どんな雰囲気になるのか、それが楽しみでもある。
帰宅途中、甲突川沿いの道路より撮影。

昼間の雲とは、時間も場所も違うのに、やっぱり「ゆらゆら」。
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