鹿児島には3文字の苗字が多い。
文字構成には幾つかのパターンが存在し、その中には「上ノ園」「竹之内」など、2文字の間に「之」や「ノ」が入るものも数多い。
この苗字なども、そのパターンに当てはまる。

であることに違いはないが、
初めてこの表札を見たとき、それまで「段」で終わる苗字を見聞きしたことがなかったので、鹿児島らしさよりも、珍しさのほうを強く感じた。
その後、このような表札にも出会った。


ということは
他にもこのパターンに当てはまる苗字があるかもしれない。
そんな気がして、苗字関連のwebサイトを調べてみると、
こんな結果が得られた。
牧之段 鹿児島29 全国57
上之段 鹿児島12 全国20
内之段 鹿児島 5 全国10
松之段 鹿児島 7 全国11
下之段 鹿児島 4 全国15
この数字を見る限り、どれもが鹿児島発祥の希少苗字だと思われる。
このほか、「之」の字ではなく、間に「ノ」が使われる例も。
下ノ段 鹿児島 5 全国 5
馬ノ段 鹿児島 3 全国 7
牧ノ段 鹿児島 2 全国 2
西ノ段 鹿児島 1 全国 1
さらに
「之」の字も「ノ」の字も使われないこんな例もあった。
上段 鹿児島 19 全国 98
堀段 鹿児島 9 全国 10
向段 鹿児島 7 全国 13
井手段 鹿児島 6 全国 17
三段 鹿児島 2 全国 5
釣段 鹿児島 2 全国 6
前段 鹿児島 3 全国 6
枦段 鹿児島 3 全国 3
馬段 鹿児島 1 全国 1
楠段 鹿児島 1 全国 1
文字的には「ノ」や「之」は含まれないが、
「井上」を「いのうえ」と読むように、
「上段」さんは「うえのだん」さん、
「堀段」さんは「ほりのだん」さん かも知れない。
これらの苗字を「鹿児島らしい」と感じる人は少ないかもしれないが、当事者やその周辺の方々にとっては、「鹿児島だけに存在する、鹿児島らしい苗字」なのではないかと思う。
現時点で、知り合いの中に「○之段」さんはいないが、これを読んだご本人や、その知り合いの方が該当する場合、ご一報いただけたら嬉しい。
ここまでは、全国都道府県中、鹿児島最多の「○段」さんのみに絞って取り上げたが、
それ以外にも
小段さん 兵庫に43件 (鹿児島11件)
中段さん 広島に16件 (鹿児島 4件)
という、鹿児島以外のほうが多い2例もあった。
ということは、
もしかすると、その他、鹿児島に存在しない、上記以外の「○段」さんも、
日本のどこかに もっともっと いらっしゃるのかもしれない。
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