カルデラとは、火山活動によって形成された窪地のこと。
「陥没カルデラ」「爆発カルデラ」「侵食カルデラ」の3つに分けられますが、大半は陥没カルデラ。大規模な噴火で、火山灰、火砕流、軽石、溶岩などの、火山噴出物が大量に噴出し、空洞化し陥没してできた地形です。
日本には全国に約30ものカルデラがありますが、その中で最も大規模なのが、北海道にある屈斜路カルデラ(約26×20km)。2番目が熊本県にある有名な阿蘇カルデラ(約24×18km)で、それに次ぐのが鹿児島県にある姶良カルデラ(直径約20km)です。
鹿児島県に生まれ育った人ならば、「姶良カルデラ」のことは知っていると思いますが、全国的には、あまり知られていないのではないでしょうか? 錦江湾(鹿児島湾)北部がそれに当たり、桜島はその外輪山の南端に噴出した後カルデラ火山です。
まずは、鹿児島市吉野町にある寺山からの眺望をごらんください。
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寺山より鹿児島湾北部(姶良カルデラ)を望む 衛星写真を見ると、きれいな円形のカルデラと、その外輪山に位置する桜島の様子がはっきりと確認できます。

以前は、ここに富士山を凌ぐ巨大火山があって、大爆発に伴う陥没で出来たと考えられていましたが、その後の研究で、単一のカルデラではなく、大崎カルデラ(北西部)、若尊カルデラ(北東部)、浮津崎カルデラ(南東部)など複数のカルデラが複合したものと考えられていますが、詳しいことは分かっていません。カルデラの中心近くには若尊海底火山の存在が確認されています。
人間の歴史に残る最も大きな噴火は、1815年のインドネシア、スンバワ島にあるタンボラ火山でおきましたが、姶良カルデラ(約22,000年前)や阿蘇カルデラ(約8万年前)作った噴火は、それよりさらに大規模なものでした。
タンボラ火山は直径60km海抜2850mの火山で、この噴火でできた直径6km深さ1kmのカルデラが山頂にあります。この時の噴火の 爆発音は1800km離れた場所にまで聞こえ、火山の周辺で は、噴火後3日間は、昼でも真っ暗であったといいます。約1万人が死亡し、そのあと餓死・病死者がスンバワ島で38,000人、隣のロンボク島で44,000人が出るなど、死者の総計は92,000人にも達しました。また、翌年の北半球の夏は平均気温が0.7度低くなったということです。
地球規模での影響を及ぼしたこの爆発よりさらに大きかったという、太古の阿蘇カルデラや姶良カルデラで起こった火山爆発。どのようなものだったのか、想像するだけで恐ろしくなってきます。
尚、以前は、鹿児島のカルデラとしては姶良カルデラしか知らなかったのですが、Uターン後、他に阿多カルデラ、喜界カルデラ、加久藤カルデラ、池田カルデラと、計5つのカルデラがあることを知りました。最後にあげた「池田カルデラ」とは、巨大生物イッシーや大ウナギで知られる九州最大の湖、池田湖です。
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一足遅いゴールデンウィーク