鹿児島のある街を歩いていたときです。大きな写真が目を引きました。新築マンションの宣伝看板です。

たぶん、この写真は合成だと思われます。 人との桜島の大きさのバランスや、桜島を見上げるようなアングルが不自然です。 こんな景色は、錦江湾に浮かんだ船の上からでなければ見えません。
でも、僕はこの写真が嫌いではないのです。制作者の気持ちが伝わってくるからです。
海から突き出ている桜島は、背景が空、前景は海のみ。空気の澄んだ日などは、こちらの視線を独り占めにして、ごつごつとした岩肌が迫力を持って迫ってきます。感動を胸にシャッターを押し、出来上がりを楽しみにしていると…、写真の中に縮小された姿からは、その雄大な存在感が抜け落ちてしまったようで、がっかりしてしまう。
そんなことが多いのですが、この宣伝用の写真は、実際に目にしているときに「感じるもの」を巧みに表現した芸術作品だと思えるのです。
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