脚本家の田渕久美子さんが、大河ドラマ『篤姫』の全体像を構想するにあたって、最初に考えたのが、こんなことだったみたいです。
原作の歴史小説『天璋院篤姫』(宮尾登美子作)は大奥を中心として書かれたものなので、そのまんまでは、歴史を描く『大河ドラマ』としては成り立たない。
大奥の外の世界を描かなければならない。
それには、「歴史の渦中にいて、尚且つ篤姫と繋がれる存在」が必要だ。
そんなわけで、あれこれ調べているうちに浮上してきたのが、小松帯刀なる人物だった。
一般的には殆ど無名ながら、よくよく調べてみると「維新三傑」とされる西郷隆盛や大久保利通や、人気の高い坂本竜馬と同等以上の活躍をしている。明治維新を語る上では欠かせない重要人物であり、しかも、篤姫と同年の天保6(1835)年生まれ。
さらにその年は、篤姫の養父となった、名君・島津斉彬が初めて薩摩の地を訪れた年でもある(この史実が、ドラマに登場した「2人が、それぞれ斉彬から授かった誕生祝のお守り」に繋がっている)。
この事実に辿り着いた田渕さん、その瞬間、わくわくしたでしょうね。さぞかし創作意欲を掻き立てられたことでしょう。
(つづく)
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