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 多くの人の記憶に、しっかりと刻み込まれていることだろう。楽曲の魅力もさることながら、ポール・バックマスターによるストリングス・アレンジ、編曲者自らの手によるチェロの表情、そして、エルトンの声のコンディション、息づかいまでが、絶妙な出来ばえになっている。
 この曲を聴いたジョン・レノンが、ビートルズ以来、最も新鮮な体験だと発言したのも頷ける。

 この曲の中で、唯一、奇跡を感じる瞬間がある。
 冒頭近く。歌詞で示せば“It’s a little bit funny”の“funny”が発音された瞬間である。
 この曲のメロディは、主和音の第3音(この表現に馴染みがなければ、長音階のミの音)で始まるが、何かを、そっと語りかけるように始めたければ、この音が最適である。主音(長音階のド)だと、「強い思い入れ」とか「物語の始まり」という、何かきっぱりと始まる感じを表現するのに適しているし、第5音(長音階のソ)だと、もっと開けっぴろげな感じ。
 で、この歌の歌い出しは、「語りかけ」の第3音。その音を中心としながらも下方隣接音との間をゆらゆらと漂う。そんなくすぐりの直後に、いきなりその第3音をストーンと伸ばす。同時に“funny”というナイーヴな歌詞が現われ、コードチェンジする。これが微妙なⅣmaj7。メロは、そのなかでも最も不安定な第7音なのである。それが、エルトンの個性的な声と、役者としての才能も感じられる「ここぞ」といった気持ちのこめられた歌唱で聴こえてくる。何か、いろんな要素が、この瞬間にどっとやってきて、心を鷲掴みにされてしまう。


こちらはプロモーション用の口パク動画だが、歌も演奏もこれがベスト。


 デビュー当時の若いエルトンの声には、不思議な魅力が備わっている。よく通る声ではあるが、飛びぬけた美声というわけではないし、歌が特別に上手いというわけでもない(もちろん下手だと言いたいわけではない)。何と言っても、その個性的な語り口に唯一無比の魅力がある。

 音程の微妙な動かしかたに独特の個性があり、言葉の1つ1つを慈しむように繊細に語りかけてくる。其処此処に僅かに聴かれる微かなビブラートの使い方、そして、息遣いまでがも絶妙な表現と成り得ている。楽曲自体の魅力とはまた別な次元で、このエルトン流の語り口に多くの人が魅了されているのだと思う。多くの人がカヴァーしている名曲だが、この歌については、これまで出会った誰もが、「オリジナルが1番好き」と口をそろえる。

 1コーラス目は、ピアノ、アコースティック・ギター&ウッド・ベースというシンプルな楽器編成に終始するのだが、声の豊かな存在感が、そんなことを忘れさせてくれる。
 この歌には、冒頭の“funny”が発音される箇所に続いて次から次と聴き所が出てくる。

 2コーラス目に、“If I was a scalptor,”という歌詞が聴こえてくる。

― 僕が彫刻家なら… いや実際にはそうじゃないけど
  あるいは旅回りの一座で薬を作れたら…

 ためらい勝ちに語られる、若者らしい想像の世界とともに、チェロの流れるようなオブリガートが聴こえてくる。歌メロは、“語り”中心で、大きな動きがない。そこを縫って、滑らかに水が流れるようにゆったりと上行しながら優しく聴こえてくるチェロの音色に、誰もがざわざわと胸の奥をくすぐられるのではないかと思う。

 Bメロは、語りのAメロより音域も高く広くなり、もっと強い気持ちが表現される。そこには、歌をプレゼントする相手の姿もほのかに描き出される。そこで高音域のストリングスが加わり、クライマックスの“I hope you don’t mind. I hope you don’t’ mind that I put down in the words.”に向かう気持ちの高まりを、控えめに演出する。
 そのクライマックス直後、ストリングスとフルートだけが残り、ストリングスとクロス・フェードするように、フルートの音(F)が浮かび上がってくる。
 この瞬間が、何とも堪らない。エルトンのため息の混ざったような歌唱との相乗効果だと思うが、その瞬間に、光が差してきたみたいな、至福の瞬間がやってくる。なぜそうなるのか、今の僕には、どうにも説明できない。
 同じ譜面は、ドラムスが加わってからのエンディング近くにも出てくるのだが、そこでは、同じ効果は生まれていない。そこが演奏という行為の不思議なところだ。

 間奏でストリングスが低音から高音へと次第に厚くなって行き、Aメロにドラムが加わる。作詞者のバーニー・トウピンは、ここでドラムが入ることを想定して書いたのではないかと思う。それまで、物思うだけだった主人公が、動きを伴って、その姿を現わす。

“I sat on the roof and kick off the moss”

― 屋根に腰掛けて 僕は苔を蹴っ飛ばす
  2~3の歌詞が 僕を苛々させたものだから…
  でも、この歌詞を書いているあいだ中
  太陽はすごく優しく輝いていた

 ストリングスの柔らかい響きに、穏やかな陽射しに包まれた屋根の上の情景を、つい想像してしまう。エルトンの歌唱も、それまでと違って、リズムに乗ることを意識したアクセントの強い歌い方になっている。
 イントロから、このドラムが加わるまでの流れが絶妙だ。

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