本日、生まれて初めてこの動物園に行ってきた。
鹿児島に生まれ育った僕が、なぜ今まで一度も行ったことが無かったのか…。
オープンしたのが昭和47年10月で、僕は高校1年生だった。ロック少年と化し、動物園に対する興味が失せていたのだ。
僕の記憶にある動物園は、移転する前の鴨池動物園。小学校1~2年の頃までの朧な記憶の中でかすんでいる。動物よりも、園内を半周するおもちゃの電車とかコーヒーカップなどの乗り物がお目当てだった頃だ。
4年前、ふるさとにUターンして以来、平川動物園に一度は行ってみようと思っていた。どういうわけか、4~5日前からその気になっていたのだが、行くなら家族連れで賑わう日曜日が良いと思って、今日を待っていた。子供たちの声があちこちから聞こえる雰囲気も楽しみたかったのだ。
料金200円の併設駐車場に車を置き、インターネットの写真で見たアーチ型のゲートに向かって歩いた。

入場料大人200円、小人50円というのが嬉しい。

入り口ゲートをくぐると、桜島をバックに、キリンやダチョウ、シマウマなどが一緒にすごす「アフリカ園」が見えてきた。

キリンを直に見るのなんて、何十年振りかのことである。大きな体と、そのゆったりとした動きに感動してしまった。
僕のデジカメは、ほぼ何の機能も付いていないバカチョンカメラなので、被写体に近づいて撮影できないとちょっと苦しい。ズームレンズが欲しいなぁ!

ライオンの檻の前では、多くの人が足を止めていた。迫力のある圧倒的な存在感は、その周囲の他のネコ属の存在を薄くしていた。空腹だったのか、いらだって狭い折の中を右往左往していて、顔つきにも緊張感がみなぎっていた。乳母車に乗せられた子供が泣き出していた。無理も無い。金網越しだから良いものの、こんなのが檻の中から飛び出して周囲をのし歩いていたら、堪ったもんじゃない。

檻の中のライオンに比べると、トラのほうが優遇されていた。築山と池付き。それでもやはり狭いことには変わりなく、苛立ったように池に入ってはすぐ出て、右の端まで歩き、取って返して池に向かうという動作を繰り返していた。

フライングケージと名づけられた1,900平方メートルの巨大な鳥カゴの中に、人が入ってゆく。熱帯雨林的空間を鳥と共有しているような一体感がある。約15種類の鳥たちの色彩が鮮やかだ。
でも…、Flying cage って、「空飛ぶ鳥かご」っていう意味になるんじゃないのかなぁ?

パタスザルのこどもが、膝をそろえて網にしがみついている姿が可愛かった。

ナマケモノが放し飼いにされている。これは粋な計らい。目の前に生えた木の枝に、突然視界にナマケモノが出現するのは感動的だ。
空を見上げる形での撮影になるので、どうしても逆光になる。肉眼では、美しい毛並みが見えていたのだけど…。

この中に、オーストラリアのクィーンズランド州政府から贈られたコアラがいる。日本の動物園の中では、もっともコアラの個体数が多いのだそうだ。

ユーカリの枝にじっとしがみついている様子や、葉をもぐもぐと食べている様子は、動くぬいぐるみを見ているようで可愛かった。よくあんなのんきな動物が生き延びてきたものだと思う。不思議大陸オーストラリア!

ヒマラヤグマ、ツキノワグマと並んで、ホッキョクグマが飼育されていた。鹿児島の夏は、さぞかし暑いだろうなぁ。
入園時刻が午後3時ごろで、回っているうちに小屋の中に移動する動物もいて、ゾウ、サイなど、写真に収めることはできなかった。やっぱし動物園に行くなら、午前中が良い。
それと…、1人で行くのって、なんだかつまらないなぁ。考えてみると、動物園に1人で行ったのは、初めてのことだった。
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しょっちゅうは中々行けないので、こちらで鹿児島の風景やお話など楽しませて頂きます。